ゴッホ美術館(ファンゴッホミュージアム/ Van Gogh Museum)は、オランダ出身の画家ファンゴッホの作品を多く所蔵している、アムステルダムの人気観光スポットですが、建築としても魅力がある美術館です。建築家黒川紀章、リートフェルト設計、ゴッホ美術館の建築についてまとめて掲載しています。
建築家リートフェルト設計のゴッホ美術館
1973年にオープンしたヘリット・リートフェルト(Gerrit Rietveld)設計のゴッホ美術館本館です。 リートフェルトは20世紀を代表するオランダの建築家で、リートフェルトは当時のオランダのDeStijl運動の主要メンバーでした。世界遺産に登録されているシュレーダー邸の建築家でもあります。
1963年から1964年に設計されたゴッホ美術館は、1964年に亡くなったリートフェルトの最後の作品、遺作となっています。
2023年ゴッホ美術館50周年記念展示では、設計図や模型など開館時の様子が展示されていたのがとても見ごたえがありました。建築好きには、ゴッホ作品よりこの展示の方が興味深かったかもしれません。
黒川紀章設計の展示館
オランダの地に日本人建築家、黒川紀章設計の建物があります。1999年に完成したゴッホ美術館 展示館です。 リートフェルトの立方体に応えて、黒川紀章の作品は非対称の楕円形。ミュージアム広場の景観のため、地上のボリュームを最小限とする設計なのだとか。
リートフェルト設計の本館とは異なる、曲線が特徴的、美しい建物です。
ゴッホ美術館内に「ファン・ゴッホ美術館は黒川紀章氏により設計され、損保ジャパン(旧安田火災海上保険)のご支援により建設されました。」と日本語での説明書きがありました。
ゴッホ美術館の新しい入り口
2015年にミュージアム広場に新しい入り口ができ、現在ゴッホ美術館の入り口はこの展示館になっています。スケッチデザインは、故黒川紀章の会社である黒川紀章アーキテクトアンドアソシエイツによって作成され、オランダの建築家 ハンス・ファン・ヘーウェイク (Hans van Heeswijk) が、新デザインの入り口を実現しています。
ミュージアムのエントランスから中に入り、下へ降りていくという設計です。
ガラス張りの部分から中を覗くこともできるデザインでした。エスカレーターを下った先には受付や、ミュージアムショップが。ガラス張りの部分が多いのは、地下迄光が入るための設計だそうですが、なるほど開放的なガラス張りの部分が特徴的な建物です。
内装は、ゴッホ美術館内に入らないとみる事が出来ません。事前チケットが完売している事も多い人気の美術館ですが、一見の価値ありの美術館でした。行く予定が決まっている場合には、早めのチケット予約がおすすめです。
工事の様子が動画に残っています。
ゴッホ作品だけでなく建築好きにもおすすめの美術館
というわけで、ゴッホ美術館は 世界一ゴッホ作品を所蔵しており、 ゴッホ作品を見たいという人にはもちろんみどころのある美術館です。 そして、建築好きにもおすすめしたい美術館です。リートフェルト設計の本館、黒川紀章設計の展示館、それぞれの建築の美しさも堪能出来る美術館になっています。 本当に人気で売切れ必須、予約必須の観光スポットです。 現在予約できる日程は以下となっています。
ゴッホ美術館に足を運ぶ機会があれば、是非美しい内装も。チケットが取れなくとも、外から新旧の美しい建築を眺めてみるのもまた良い体験になりそうです。オランダには、 世界的に有名な建築家集団の建築物など、日本では見かけない面白い形の建物を見る事が出来 建築好きにはおすすめの建物が沢山あります。