オランダ アムステルダムにあるFoam写真美術館（フォーム写真美術館）。運河沿いにあり建物も素晴らしい美術館です。写真のアートを楽しむならおすすめ。Foam写真美術館の見どころ、 チケットや入場料、所要時間と2021年に実際に行った時の様子をまとめて掲載しています。
見どころ
Foam写真美術館はアムステルダムのカイザー運河沿いにある写真ミュージアムです。ドキュメンタリー、アート、ファッションなど、さまざまな写真のジャンルが展示されています。Foamでは時期により異なる企画展を開催しています。現在開催中の内容は公式ホームページで内容が確認できます。
Foam Talent2020 フォームタレント
2020年12月18日〜2021年8月25日
Foamでは、新世代の写真アーティストの作品を展示するFoam Talentを開催していました。Foamが実施しているフォトコンテスト「Foam Paul Huf Award」で選ばれたアーティストの作品です。 Foam Paul Huf Awardは、 2007年からFoamが始めた国際的に高く評価されている写真賞です。今後の才能をサポートし、世界中の35歳未満の写真家にプラットフォームを提供しています。過去には日本からの受賞者もいます。
Foamフォトコンテストは日本からの応募ももちろんできます。2021年の応募は6月2日で終わりましたが、また来年応募がある可能性もありますので、若き写真家方は応募してみてはいかがでしょうか。
海外のフォトコンテストへの応募した方向けに、オランダで開催されているフォトアワードについて2021年の情報をまとめて掲載しています。 Foam Paul Huf Award 2007年からFoamが始めた国際的に高く[…]
Foam Talent 2020で個人的に気になったアーティストの作品を少しご紹介。
Adji Dieye
Maggic Cube
Foam Talent2020のイベントビジュアルにも使われている作品。 Maggiといえば、日本でもよく浸透しているコンソメキューブです。
これです。このMaggieをメタファーに 西アフリカの文化、アイデンティティを表現した写真だとか。マギーが普及したセネガル社会、女性の役割。面白い作品、表現の写真でした。
彼女のインタビュー動画もありました。
Guanyu Xu 徐冠宇（中国/アメリカ）
Temporarily Censored Home
中国のアーティストGuanyu Xuさんの展示もありました。日常の絵を組み合わせている写真はゲイの写真やファッション雑誌など1枚1枚の意味を考えてしまう内容。そしてデジタルを組み合わせた写真展示は、面白い展示で見入ってしまいました。今後の活躍が楽しみです。
Hashem Shakeri （イラン）
An Elegy for the Death of Hamun ハムンの死のエレジー
ヘルマンド川の上流に大規模なダム建設があり イランのシスタン州とバルチェスタン州にあるハームーン湖に水が届かなくなった。水不足と干ばつ、そしてその後の飢饉、失業、過疎化を記録した写真だそう。エレジーというタイトルの通り、「死」や苦しい状況、悲しみを捉えている写真は淡い色合いの美しい写真。パステル調の絵画のようで、何度も見てしまった写真でした。
Douglas Mandry（スイス）
Monuments
写真の美しさが目を引きました。スイスアルプスでは氷河に対する地球温暖化の影響を最小限に抑えるため、毎年夏に、氷を涼しく保つように設計ブランケットのようなもので覆っているのだとか。アルプス氷河が消滅しているというニュースは見たことがあったものの、こういう視点でアプローチできるのはさすがと感じた作品。
コラージュされたかのような1枚の写真。面白い発想です。
その他、若きフォトグラファーたちの作品は写真が好きな人にはとても面白いものかと思います。その他見入ってしまう作品も多くとても面白い展示でした。
Foam Talent デジタル展
企画展
ライア・アブリル-レイプについて
Laia Abril – On Rape: A History of Misogyny, Chapter Two
展示会：2020年11月6日-2021年6月27日
私が行った時にはスペインの写真家ライア・アブリル（Laia Abril）さんのレイプに関する展示がありました。彼女も Foam Paul Huf Award の受賞者なのだとか。日本でも「レイプされたときに着ていた服」の展示会があったと聞きましたが、実物が展示されていなかったにしろ、とても衝撃的な内容でした。場面も、年齢も。レイプ被害者たちが被害にあった時に着ていた服を見て、何を想うのか。その他にもレイプに関する展示があり、慰安婦像の模型展示もみかけました。
実際に行ってみての感想
写真美術館というとただ写真が飾られている美術館というイメージもあるかもしれませんが、現代アートの側面もあり面白い展示が色々とありました。 Faom写真美術館は写真や現代アートが好きな人にはおすすめしたい美術館です。企画内容により面白さや興味が分かれるミュージアムなので、事前に展示内容を見ておくと安心かもしれません。
個人的には、公式ホームページにだけ書かれているタイトルだけでは、その展示の一部も伝わらないのが残念なところ。興味ないかと思ったら、実際にいったらすごく良い作品展示だった！という事も良くあること。美術館巡りはやめられません。
オランダで美術館巡りをしたいと考えている方向けに、ミュージアム巡りのコツをまとめて掲載しています。特に事前に休館日の確認をおすすめします。
オランダで美術館巡りをしたい人向けに、コツを掲載しています。私も美術館が大好きで、オランダでも様々な美術館へ行きました。実際にオランダの美術館へ行った中で、気づいた事、注意した事などを中心に掲載しています。 オランダの美術館[…]
フォームマガジン
Foamの雑誌が刊行されています。日本では代官山にある芦屋書店が最新号を扱っている書店のリストにありました。オランダでは、Foamミュージアムのほかアムステルダムにある書店や、オランダ現代アート美術館ステデライクミュージアム、美しい本屋さんとして有名なドミニカネンもリストにありました。
https://www.foam.org/magazine/stockists
FoamAtHome
Foamを自宅で楽しめるFoamAtHomeという企画もあるそうです。それぞれのアーティストのことを Foam Talksで楽しめるのだとか。
https://www.foam.org/museum/foamathome
Foam美術館と併せて観光
Foam写真美術館と運河を挟んで丁度向かい側に「ファンローン博物館」という黄金時代の当時の邸宅とお庭が公開されているミュージアムがあります。徒歩数分という距離なので、合わせての来訪もおすすめです。
Museum van Loon ファンローン博物館はアムステルダムのカイザー運河沿いにあります。オランダ黄金時代の繁栄を感じられるファンローン家の邸宅や、庭園も素晴らしいお家です。春はお庭に薔薇が咲きより一層きれいです。チケ[…]
また、近くに他の写真博物館もあります。アムステルダムの写真美術館巡りも良さそうです。
オランダ アムステルダムにある写真美術館についてまとめて掲載しています。 写真美術館Foam（フォーム） Foam Paul Huf Award を開催している事でも知られるアムステルダムのフォトミュージア[…]
基本情報
Foam Fotografiemuseum Amsterdam｜ フォーム写真美術館
フォーム写真美術館の営業時間、料金、チケット購入、住所などの基本情報です。
営業時間
午前10時〜午後6時
木曜日〜金曜日午前10時〜午後9時
予算・料金
- 大人 €12.50
- 学生 €9.50
- CJP €8.50
- Museumkaart 無料
- I amsterdam City Card 無料
- 12歳までの子供 無料
ミュージアムカードMuseumkaartとは？
オランダのミュージアムカードについて、金額や買い方、利用できる美術館などについて掲載しています。2024年最新の情報です。 ミュージアムカードとは ミュージアムカードとはMuseumkaart（ミューゼアムカールト）と[…]
チケット購入
https://tickets.foam.org/nl/tickets
日本語でチケット購入できるサービスがあり便利でおすすめです。
住所
Keizersgracht 609, 1017 DS Amsterdam
アクセス・行き方
アムステルダム中央駅から
トラム16号線と24号線「 Muntplein （ムント広場）」停留所で下車
オランダの電車・バスなど公共交通機関の検索をする際におすすめの交通アプリ9292が便利です。
オランダの電車・バスなど公共交通機関の検索をする際におすすめの便利な交通アプリ9292についてまとめて掲載してしています。 9292とは 9292はオランダの公共交通機関検索アプリです。出発地から到着地を入力す[…]