2024年現在のオランダの就労ビザ(ワークビザ・労働ビザ)状況、ビザ情報について掲載しています。 オランダ移住に関連して「オランダはビザ不要で働ける国」「就労ビザがなくても日本人は働ける」というような情報は過去の話です。
2014年~2016年の就労ビザ
1896年(明治28年)に調印された日本とオランダ間の条約、日蘭通商航海条約をを根拠にオランダの弁護士が日本人の権利を主張したことから始まりました。2014年12月24日から日本国籍者は、オランダにおける労働許可取得が不要となったのです。
この日蘭通商航海条約を基にした主張は、オランダ・スイス友好通商条約を根拠にオランダで就労ビザが不要なスイス国籍者同様、日本国籍者にも同等の権利があるという主張でしたが、オランダ・スイス間の条約の最恵国待遇条項の無効化が行われスイス国籍者は「オランダでの労働には就労ビザが必要」ということになりました。
それにより、日本国籍者の就労ビザの特権も見直され、2017年1月1日より、日本国籍者も労働許可が必要な状態となりました。
2024年現在の就労ビザ
2017年の1月から、日本人は就労ビザを持っていなければ、オランダで働くことができなくなりました。そのため2024年現在で、オランダの会社で働きたいという場合は、就労ビザが必要になります。また永住権などの現地で就職できるビザが必要です。こういったビザが無い場合は就業する企業から「ビザサポート」をもらい現地で働けるビザを貰う必要が出てきます。
日本人でオランダ移住している人が取得しているビザ
労働にはビザがないと働けないのに、オランダに移住するという日本人を見かけるという場合、多くの場合、以下のいずれかのビザの取得が考えられます。
- 技術と一定額以上の収入があるなどの条件の元、会社がスポンサーとなって取得できる(知的労働者ビザ)
- オランダ人のパートナーがいる(パートナービザ)
- 個人事業主として起業する(フリーランスビザ)
知的労働者ビザや、パートナービザは他の国でも見かけますが、起業家ビザというと通常は高額な資本金などが必要な中、オランダのフリーランスビザでは会社ではなく個人事業主としての起業なので、そこまでの金額を必要としないのが特徴的です。
いずれにせよ、オランダの 「オランダはビザなしで働ける国」「就労ビザがなくても日本人は働ける」というような情報は過去の話です。 オランダの会社で勤務したい場合は、就労ビザ(ワークビザ)が必要ですのでご注意ください。