オランダ アムステルダム ミュージアムTot Zover は「死」「葬式」がテーマのお墓の敷地にある珍しい葬儀博物館です。見どころや、チケット予約、入場料、所要時間など実際に行った時の情報をまとめて掲載しています。
見どころ
Museum Tot Zover
Nederlands Uitvaart Museum
オランダ アムステルダムの中でも観光地ではなく、住宅地のはずれ、墓地の一角にある博物館「ミュージアムTot Zover」 は「死」や「葬式」をテーマにした世界でも珍しい葬儀博物館です。
葬儀についての展示
Uitvaart はオランダ語で葬儀を意味します。 Nederlands Uitvaart Museum 、つまりここはオランダの葬儀博物館です。葬儀や葬式、死について展示があり、 死、生について学び、考える場所でもあるとのこと。葬儀博物館!?死の博物館!?何が展示されているのでしょうか。興味本位から行ってみました。
受付でチケットを見せると、荷物をロッカーに預けるようにいわれました。ミュージアムについて簡単に英語で説明してくれました。ミュージアムTot Zoverの説明文にはオランダ語と英語が併記されています。オーディオガイドもありますが、オランダ語のみのようです。(2022年来訪時)
葬儀博物館の中へ
葬儀博物館……というと何が展示されているのかと少し緊張しながら中へ。館内は広くありません。 廊下がありドアを開けて各部屋を周ります。 部屋は4個くらいありました。
目を引いた棺桶の展示。これは常設展だそう。葬儀博物館というだけあり葬儀の文化や慣習などを見る事ができました。 葬儀に関連するさまざまな儀式や文化があることは、頭ではわかっていたもののいざ目にすると、なるほどと言った感じでした。
IKEAの棺桶!?
え、IKEA(イケア)で棺桶が売っているの!?といわんばかりの棺桶と説明書。実はこれ、Dödlikという架空の商品です。
「イケアでは、人生最初のベッド、ベビーベッドをわずかなお金で購入できるのに、最後はないの?」
葬儀業界は、棺と骨壷の販売を独占している。IKEAが販売すれば安い価格で購入でき、死を日常生活の一部にできるというなるほどなテーマ。
デスマスクや遺留品などの展示
この部屋は葬儀ではなく「死」の展示と言った内容。デスマスクや遺留品などの展示があり、美術作品もありました。
「死」のダッチデザイン
Dutch Death Design
2022年12月5日~2023年4月30日
ダッチデザインは、 アートのように実験的、革新的なデザインです。デザイン性が高くかつ実用性も兼ねているデザインが多くあります。 1990年代以降、主にオランダを中心に欧州から世界中に広がった コンセプチュアル・デザインとほぼ同意義で使われている用語で、 ダッチデザインは世界中で高いを評価を得るデザインになっています。
ダッチデザインとは? オランダデザインとは?ダッチデザインの特徴、インテリアや雑貨、建築などオランダのダッチデザインについてまとめて掲載しています。 ダッチデザイン・ オランダデザインとは a8adscript('bo[…]
「死」のダッチデザインの企画展では、棺桶からアプリまで、ダッチデザインが本気出して「死」をデザインするとこうなりますと言わんばかりのお洒落さ洗練されたデザイン。
そして興味深かったこの質問。
「Wil je eeuwig leven? / Do you want to live forever?」
不老不死というと何かの物語のようですが、現実に「永遠に生きたいですか?」と問われたらあなたはどう答えますか?Yes、No、それぞれの理由を書き自分が選んだ側に貼り付けます。右側が多いようですが右はYesでしょうか、Noでしょうか。個人的にはこのメッセージが一番考えさせられました。
所要時間は30分以内!?
その他にも「死」や「葬儀」についての展示がありました。ちなみにこのTot Zoverミュージアムはとても小さなミュージアムで、30分程度かからず見終わってしまいました。説明を全部読んだり、映像を全部見たりしたらもう少しかかるかもしれませんが、とても狭いミュージアムになっています。カフェを併設しているので、併せての利用も良いかもしれません。
近くの墓地にも入場が可能
Tot Zoverは、アムステルダムにある 墓地の敷地内にあります。そのため周りはお墓だらけ。私が足を運んだ日はお墓まりに来ている人がいたり、お葬式なのか黒い正装で集まっている人などが居ました。海外のお墓はどんなだろう、そう思う人は墓地を散歩してみるのも良さそうです。日本のように墓石が並んでいるのですが、ビックリするほど豪華なお墓もありました。
Tot Zoverは死や葬儀について知ることができ、考えさせられる興味深い博物館です。「死」と向き合うようで博物館へ向かうのに少し怖さがあり、博物館でも得体の知れない恐怖を感じました。 死は誰にでも訪れるのに、葬儀についてや死との向き合い方についてはあまり深く考える機会がないかもしれません。私もそうでした。短い時間しか滞在していなかったのに、ちゃんと「死」と向き合ったことが無かったんだなと感じずには居られない時間を過ごしました。これまで全く読む予定がなかったこの本が読みたくなったのは、ミュージアムへ来訪したおかげです。
世界には変わったテーマの博物館が色々とありますが、その葬儀博物館もその一つでしょう。 多くの人は、普段はなかなか「死」や「葬儀」について考えたり向き合うことはありません。 オランダ アムステルダムで変わった博物館に行きたいと考えている人や、世界の葬儀やお墓に興味がある方、また「死」や「生」について向き合って考えたい場合など色々な方が気付きを得られる博物館になりそうです。
所要時間
先に書いたように30分程度で回れそうな小さな博物館です。オーディオガイドをりようすればもう少し長く滞在する事になるのかもしれません。
営業時間
11時00分~17時00分
月曜、火曜日定休日
オランダのミュージアムには、月曜日がお休みの所が多くありますので観光の予定を立てる際は営業日の確認をおすすめします。
月曜日は定休日となりお休みの観光スポット、美術館や博物館が多くあります。月曜日のオランダ観光の注意点を掲載しています。 観光スポット アムステルダムなどの観光地にある美術館、アムステルダム国立美術館やゴッホ博物[…]
チケット購入・料金
- 大人 10ユーロ
- 13〜18歳の若者 / 65歳以上 5ユーロ
- 0~12歳の子供 無料
※I Amsterdam City Card / Museum Card など利用可能。
小さい博物館ですので、割高に感じる場合はアムステルダムのミュージアムを利用し放題! I Amsterdam City Cardの利用検討もおすすめです。
住所・場所
住所:Kruislaan 124, 1097 GA Amsterdam