オランダ アムステルダムにある抵抗運動博物館 / レジスタンス博物館(Verzetsmuseum )へ行ってきました。 チケットや入場料、所要時間など。第二次世界大戦中のドイツのオランダの占領、戦争中のオランダの様子を展示しているミュージアムです。
見どころ
英語:Resistance Museum
オランダ語:Verzetsmuseum
オランダは第二次世界大戦中、1940年5月から1945年5月までナチスドイツによって占領されました。オランダでのユダヤ人への迫害についてはアンネの日記にも描かれており知っている人も多いかもしれません。密かにユダヤ人をかくまうなどの抵抗をしているオランダの様子も本に描かれています。アンネの日記に描かれているのは一部のオランダです。1940年から45年まで、占領下でのオランダの人々の生活、そして解放へ。抵抗運動博物館(レジスタンス博物館)には占領期のジレンマなどオランダの戦争(第二次世界大戦)の歴史が展示されています。
※ 2022年5月23日から12月2日まで改修のため閉鎖されました。以下は改修前に行った時の様子です。
レジスタンス博物館はアムステルダム動物園ARTISの近く
抵抗運動博物館(レジスタンス博物館)は、アムステルダムの人気動物園、ARTISの近くにあります。受付でチケットを見せると、英語ならオーディオガイドを使うようにいわれました。チケット購入は日本語で購入できるサービスがあり便利でおすすめです。
オーディオガイドに日本語はなし
オーディオガイドが英語の他にも、ドイツ語、フランス語、イタリア語などヨーロッパの言語が色々ありました。日本語はありません。
第二次世界大戦中のオランダについて
展示会はイントロダクション映像から始まりました。ミュージアムでは英語字幕でも見れました。
展覧会は1930年代から始まり、年代別にコーナーが分かれて展示されていました。1940年5月に突然ドイツの占領に直面したオランダ社会について、 1945年5月の解放までが展示されています。
- 1940年5月~1941年2月:ドイツがヨーロッパを征服、ドイツの侵略
- 1941年3月~1943年4月:ドイツ軍の前進が停滞 、2月ストライキ
- 1943年5月~1944年5月:戦争の可能性を変える、4月/5月のストライキ
- 1944年6月~1945年5月:ドイツの後退 – D-day
- オランダ解放
それぞれオーディオガイドで選んだ言語で説明を聞くことが出来ます。当時のオランダの町を再現したような装飾や沢山の写真などが展示されていて、ナチス ドイツ占領されたオランダの様子、ユダヤの迫害、ドイツの弾圧など戦時中の雰囲気を強く感じること、知ることが出来ます。
1945年5月5日 オランダ解放記念日
1945年5月、ナチス ドイツの占領下だったオランダが解放されました。この日は現在でもオランダの記念日です。オランダの5月4日は追悼の日、5月5日は解放記念日になっており、5月4日には半旗が掲げられ、午後8時から2分間黙とうが捧げられます。
オランダの5月4日は戦没者追悼記念日( Dodenherdenking)です。半旗が掲げられ、午後8時に黙祷します。オランダの大切な日で、この日をオランダで過ごす際には注意点があります。 戦没者追悼記念日( National[…]
そして5月5日は解放記念日です。
オランダの終戦記念日について掲載しています。日本の終戦記念日とは異なり5月5日を解放記念日としています。前日の5月4日は追悼の日とし、半旗が掲げられ、黙とうが捧げられます。 オランダの終戦記念日 5月5日 オラン[…]
子供向けレジスタンス展示
Verzetsmuseum Junior
子供向けという事でしたが、とても面白い展示でしたので大人にもおすすめです。この展示では、タイムマシンのような映像を見て、昔のオランダへ向かいます。
受付の際、オランダ語のクイズ本のようなものを貰え子供にはこちらの展示の方が分かりやすいとおすすめされました。 (英語版もあるそうです)
戦時中の4人の子供に焦点を当て、戦時中の様子や気持ちが展示されています。4人の子供は実在した方で、4人中3人はご存命とのこと。(2022年にミュージアムの方から聞いた際の情報) 日本でも戦争体験者の話が聞ける機会がありますが、 戦争中の子供の頃の生活はどのようなものでしたか? という内容が展示されています。
- Henk(ヘンク)オランダの日常的な家庭(兄を隠している)
- Eva(エヴァ) ユダヤ人の家庭
- Jan(ヤン) 抵抗運動をする両親(逮捕される)
- Nelly (ネリー) オランダのナチ党
それぞれの生活は4人それぞれの家の中で見る事が出来ます。ただ映像を見るだけではなく、クイズがあったり、クローゼットを開けたり、引き出しを引っ張ると映像が流れたりして、子供が興味を引きそうな展示が本当に上手です。
一部オランダ語のみの展示があったり、子供向け展示に合わせたクイズの本はオランダ語のみでした。ですが、英語の音声ガイドもあり、とても興味深く展示を見る事が出来ます。
どの家も印象的で戦争の辛さを感じる場面がありましたが、ユダヤ人の子供の家は、個人的に印象的でした。アウシュビッツ生存者が描くユダヤ人の当時の生活の様子です。ナチスの星マークが縫われた洋服などの展示もありました。アウシュビッツでの様子は胸が締め付けられるようでした。
なかなか、日本以外の戦争体験者の話を聞く機会はなく、海外の戦時中の様子を知る事は難しいかと思います。子供向けということでしたが、とても興味深く、有意義な展示をみることができました。 ちなみに、 こちらの推奨年齢は9歳からです。
戦争を知って、戦争をやめよう
子供だった4人が成長したそれぞれの今の姿です。戦争体験のお話をされている方もいました。この部屋で写真を眺めていると、Nellyさんは2年前に亡くなったけど、他の3人は生存しているのよとミュージアムの方が教えてくれました。
展示の最後に、メッセージや感想を残すコーナーがありました。
足を運んだのが2022年5月という事もあり、ウクライナに対するメッセージも多くありました。
抵抗運動博物館(レジスタンス博物館) は第二次世界大戦で占領されたオランダの様子を知れる貴重な博物館です。オランダの第二次世界大戦、ユダヤ人というと 、当時の様子を知れる貴重な博物館と 「アンネフランクの家」が有名な観光スポットです。
Anne Frank Huis(アンネフランクハウス) アムステルダムにあるアンネフランクの家はアンネフランクが隠れ家にしてた場所が公開されているミュージアムです。チケットや入場料、所要時間などまとめて掲載しています。アムス[…]
抵抗運動博物館(レジスタンス博物館)はあまり知られてないかもしれません。第二次世界大戦、日本の様子は語られていますが、海外がどのような状況だったのか、人々がどんなだったのか、知ることが出来る機会や場所は多くありません。戦時中のオランダの様子を知りたいには、アンネフランクハウスと同じくらい、とてもおすすめできる博物館です。
所要時間
それぞれのオーディオガイドを全部聞くとかなりの時間になるかと思います。私は2時間程度の滞在でした。
営業時間
- 月曜日から金曜日:午前10時~午後5時
- 土・日・祝日:午前11時〜午後5時
チケット購入・料金
- 大人:13 ユーロ
- 7〜17歳の子供:7ユーロ
- 6歳までの子供:入場無料
※2022年確認時
※I Amsterdam City Card / Museum Card / Amsterdam Pass / City Passなど利用可能。
日本語でチケット購入できるサービスもあり便利でおすすめです。
住所・場所
住所: Plantage Kerklaan 61, 1018 CX Amsterdam