オランダの5月4日午後8時に黙祷

オランダの5月4日は戦没者追悼記念日( Dodenherdenking)です。半旗が掲げられ、午後8時に黙祷します。オランダの大切な日で、この日をオランダで過ごす際には注意点があります。

戦没者追悼記念日( Nationale Dodenherdenking )

戦没者追悼記念日 はオランダ語でNationale Dodenherdenkingといいます。英語でRemembrance Dayです。祝日ではないのですが、オランダにとってとても大切な日です。

オランダの5月4日、この日は第二次世界大戦のオランダの犠牲者、また1961年以降は、すべてのオランダの戦争のすべての犠牲者または第二次世界大戦で殺された人々を含む戦没者追憶する日です。 午後6時から日没まで弔意を表すため半旗が掲げられます。

午後8時に2分間の黙祷

毎年5月4日の午後8時から8時2分まで、戦没者追悼し2分間の黙祷が捧げられます。 トラムや電車など公共の交通機関は運転を停止し、ラジオとテレビは式典のみを放送します。車を運転している人はなるべくこの時間は駐車するようにいわれています。

オランダの戦没者追悼記念日を知らない日本人旅行者やオランダの歴史になじみがない人が午後8時の黙祷の事を知らなかったり、黙祷をしないのは仕方ないと思いますが、この時間だけは大騒ぎや大笑いなどしないよう注意をしてください。なるべく静かに過ごすことをおすすめします。

例えば日本では終戦記念日の8月15日正午から1分間の黙祷を行います。また、3月11日午後2時46分に東日本大震災の被災者へ黙とうが行われます。もちろんしない人も居ると思いますが、この時間に大笑いしている外国人が居たら遺族はどう思うのか、被災者はどう思うのか、立場を変えて考えるとこの時間の大切さが分かるかもしれません。

営業時間の短縮

戦没者追悼のため、 公共の場所では午後7時45分から午後8時15分までの間、パーティー、音楽、アクティビティを避けます。またオランダのお店はオランダの営業時間法により 、特定の許可がある場合を除き、 5月4日は午後7時に閉店するよう定められています。

ある年にスキポール空港で8時を迎えた際には、一旦8時に合わせて閉店しその後に営業されていました。

オランダ政府ホームページ:

https://www.rijksoverheid.nl/onderwerpen/ondernemen-en-innovatie/vraag-en-antwoord/wat-zijn-de-openingstijden-voor-winkels-op-doordeweekse-dagen-en-op-zaterdag

戦没者慰霊塔

アムステルダムのダム広場向かい側、デパートBijenkorf近くに戦没者慰霊塔があります。建築家JJP Oudによって 1956年5月4日に設計された、第二次世界大戦の記念碑です。 戦没者追悼記念日には花がそなえられます。

ダム広場には王宮などの観光し施設もあり、アムステルダム中央駅からも近く足を運びやすい場所です。今はすっかり平和でこれが戦没者記念碑だと言われなければわからないほど平和な雰囲気で、この記念碑も待ち合わせ場所や、休憩場所として親しまれていますが、過去の歴史を知ると、また違ったものに感じられるかもしれません。

戦没者慰霊塔 の場所

Dam, 1012 JL Amsterdam

2020年のオランダ戦没者追悼記念日の様子

2020年は75周年の記念の年でした。新型コロナウィルスの影響でフェスティバルなど、人数が集まるイベントが禁止されていたため、ダム広場での大規模なイベントは行われませんでした。代わりに、オランダのウィレム=アレクサンダー国王、王妃マキシマ女王、マーク・ルッテ首相、アムステルダム市長 フェンケ・ハルセマなど限られた人が参加しています。

ライブ配信

2020年のダム広場での様子は、ライブ配信されました。(オランダ語)

ウィリアムアレキサンダー国王のスピーチ:1:16:14

5月5日は解放記念日

5月4日に続き、5月5日は解放記念日  (Bevrijdingsdag) です。毎年記念日は祝われますが、公の祝日となるのは5年ごとという珍しい祝日です。

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第二次世界大戦のオランダについて知れる博物館

オランダは第二次世界大戦中、1940年5月から1945年5月までナチスドイツによって占領されました。解放記念日は、ナチス ドイツ占領からの解放を祝う日です。 第二次世界大戦 ナチス ドイツ占領下のオランダの人々や様子について知ることができる、抵抗運動博物館(レジスタンス博物館)というミュージアムがあります。オランダの第二次世界大戦、占領下の歴史に興味がある際にはおすすめの場所です。

詳細はこちら

実際に行った時の様子

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