オランダ アムステルダム国立美術館の企画展、近代の日本 漆芸展「MODERN JAPANS LAK」について、展示や実際に行った時の様子などまとめて掲載しています。
日本の漆芸展「MODERN JAPANS LAK」
MODERN JAPANESE LACQUER
2022年7月1日から9月4日まで
アムステルダム国立美術館(ライクスミュージアムRijksmuseum) が日本の漆工芸品展示会をしていると聞いて美術館に足を運んできました。今回の漆芸展はオランダ語でMODERN JAPANS LAK、英語でMODERN JAPANESE LACQUERです。英語やオランダ語で見た時は、何の展示だかピンとこなかったのですが、漆芸と聞くと分かりやすいですね。
漆芸とは漆を使う工芸のことをいい、日本の伝統工芸でもあります。 日本では様々な漆器が作られおり、今回はオランダで日本の近代漆芸を紹介する展示となりました。どのようなものかと思っていたら、さすがアムステルダム国立美術館。日本の漆芸の美しさが際立つ素晴らしい展示でした。以下、実際に行った時の様子を、少しだけ共有します。
企画展は左側の部屋
チケットの確認を済ませいざ美術館内へ。アムステルダム国立美術館で企画展に行く場合は、左手のTentoonstellingen Exhibitionsという矢印の方向に向かいます。漆芸と漢字でも書かれていました。
通路を通り企画展示へ向かいます。アムステルダム国立美術館では企画展を見たい場合は、通常チケットの他に、企画展用のチケット購入が必要でこの先で確認がありました。オーディオガイドが利用できる企画展もあるのですが、今回の展示ではオーディオガイドは無いとの事でした。
展示の様子
漆芸、確かに美しいとは思うけれどもオランダで展示されるとどのようになるのだろう、と興味津々で行ってみた展示でしたが、さすがアムステルダム国立美術館のコレクションです。
豊富な漆芸コレクション展示
ここはオランダ?と言いうような豊富なコレクション展示がありました。 これはアムステルダム国立美術館所蔵。貸出作品が多いのかと思ったら、アムステルダム国立美術館所蔵漆器が多くあり驚きました。
見入ってしまう美しい漆器の数々。こんなに沢山の漆器をオランダで見れるとは。まるで日本の美術館に足を運んだような気持になり、日本の美しさに魅了されました。
なるべくお客さんが映りこまない写真を撮影しましたが、行った時には沢山のお客さんもいました。何部屋かあり年代ごとの展示がされていました。
漆器の作り方を順を追って展示されているのは興味深かったです。木製のお皿がどのように完成していくか展示されていました。
高松市美術館の香川漆器
色々な漆器があるなと眺めていると、日本から貸し出されたという漆器を発見。高松市美術館から貸し出されている香川漆器。人間国宝の音丸耕堂さんの作品は塗り重ねた漆を彫り込んで図柄を表現する「彫漆」という技法を使った作品だそう。
よく見ると虫が描かれているのですが、これは彫刻刀で彫り込んで模様を表現しているそう。写真では伝え切れない感動がありました。
こちらも美しい香川漆芸、人間国宝 磯井如真さんの作品。日本からは高松市美術館が所蔵する香川漆芸作品6点が出品されているそう。わざわざ日本からオランダまで!と日本に想いを馳せる時間になりました。
XXL Paper
漆芸と併せて展示されていたのが、XXL Paperつまり、大きなサイズの作品展示。大きいのは壊れやすくて貴重というような事が書かれていたのですが、確かにその通り。
1つ1つ作品の大きさが展示されています。大きいという共通点がある以外の共通点があまり分からず、なるほど12m!確かに大きい、、で終わってしまいました(笑)
Anthonius Bauduin日本写真展
企画展のチケットの確認場所近くで、Anthonius Bauduin(アントニウス・ボードウィン)という方の写真展がありました。Japanとあるから日本の写真展!?と思って覗いてみてみると、1862年に来日した当時に撮影された写真だとか。アマチュア写真家だそうですが、オランダ人が撮影した日本初期の写真という、とても貴重な写真展でした。
1862年というと江戸時代。日本の鎖国が1853年まででしたので丁度その後ということになるでしょうか。当時の長崎の写真が沢山飾られていました。
こちらは「トーマス・グラバーの家での集合写真」……ってグラバー邸!!?見たこともない日本の写真が沢山あってみいってしまいました。
アントニウス・ボードウィンという方は知らなかったなと後からwikiで調べたら
特に眼科に優れており、日本に初めて検眼鏡を導入した。なお、アントニウスが日本に持ってきた健胃剤の処方が日本人に伝播され、独自の改良を経たものとして太田胃散と守田宝丹がある。いずれもその後品質改良や薬価改定などによって形状・成分の変更などが行なわれたが現在に至るまで市販されている。
アントニウス・ボードウィン Wikipedia
と書いてありビックリしました。 太田胃散!!?個人的には XXL Paper より全然興味深い内容だったのですが、この展示があることはホームページには書かれているのが見つかりませんでした。漆芸展にいったら、こちらの展示もおすすめです。
日本語で書かれた漆の本も販売
企画展がある時は、それにちなんだ商品が販売されていることが多いのですが、今回は漆の展示。という事で中には、URUSHIという日本語の本を発見!オランダで日本語の本は貴重です。企画展内のグッズ売り場んほか、ミュージアムショップで販売されているのも見かけたので、興味がある人にはおすすめです。もちろん日本でも買えます。こちらの本です。
オランダの漆芸展へ行ってみての感想
オランダで漆芸展ということですが、 繊細で細かくて独特の色合い、 これぞクールジャパンという海外ではあまり見かけない類の美しさがありました。日本の香川からわざわざ海を渡ってきた作品も見れ感無量です。日本人としてとても誇らしい美しい展示会でした。そして宣伝があまりされていない気がするAnthonius Bauduin アントニウス・ボードウィン) さんの写真展も個人的にはとてもおすすめでした。
アムステルダム国立美術館
オランダで日本の漆芸展が行われているのはオランダ「アムステルダム国立美術館」です。開催期間: 2022年9月4日まで
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