オランダの学校再開と分散登校の方法

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止により休校していたオランダでは、5月11日より分散登校で小学校が学校再開しています。また6月8日より完全再開の予定です。オランダの小学校再開、分散登校の方法などがどうなっているかについて掲載しています。

オランダの休校措置

オランダの休校措置は、3月15日に発表され、オランダ全土で3月16日から休校措置が取られました。(参照:オランダのコロナ情報時系列まとめ

オンライン授業への切り替え

オランダでは休校措置が発表されると、オンライン授業への切り替えが行われました。オランダの休校中のオンライン授業については以下に掲載しています。

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夏休みをなくす・授業時間延長の検討

オンライン授業が行われているとはいえ、参加してこない生徒もいたり、参加していても通学時同等の授業進行は難しいようです。オンライン授業に切り替わって1ヶ月、学習の遅れを取り戻すため

  • 夏休みをなくす
  • 1日の授業時間を延長する

などの措置の検討がされているというニュースが報道されていました。

生徒たちが追いつくのを助けるために夏休みを減らす対策もある

この時点では3つの案が提示されていました。

  1. 夏休みを前に進め、伝統的な夏の数ヶ月の間に次の学年を始める
  2. 夏休みを短くする
  3. 学校の登校時間を午後5時まで伸ばす(通常は3時頃まで)
DutchNews.nl

The Dutch education council Onderwijsraad says that if the g…

日本でも、休校による学習の遅れを取り戻すため学校の「夏休みがなくなる」というようなニュースを見かけましたが、オンライン授業を導入したオランダでも同様の検討がされています。

4月21日 小学校再開の首相発表

インテリジェントロックダウンを取っているオランダ。( インテリジェント・ロックダウン【オランダのコロナ対策】 参照)4月21日に首相発表があり、5月19日まで3週間の延長が決定との発表がありました。イベントやその他の集会の禁止は8月31日までと延長とのこと。夏は大きなイベントが多いので、そのため準備期間を考慮し大幅に延長したように感じました。この発表があった4月22日時点  34842名 / 死亡 4054名。毎日で3桁の感染者数が増えており、死亡者も3桁で増加しています。

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インテリジェントロックダウン措置の延長は当然だろうと思ったのですが、小学校の措置が驚きました。小学校と保育所、特別学校は、特定のルールの下で5月11日に再開となるとのこと。オランダは4月27日から5月8日までは学校が2週間休みになるので、この休み明けに学校再開をするという政府発表です。

オランダの公衆衛生機関RIVMのコロナ感染対策チーム(Outbreak Management Team: OMT) がテストをし、感染リスクや、死亡リスクが低い年齢層ということで再開が決まったようです。とはいえ新型コロナウィルスによる子供の死亡事例はゼロではありません。集団感染、クラスターになる可能性もあるかもしれません。

子供の命が、コロナから通常生活再開のテストケースに使われているようで憤りを感じました。ただ、 コロナ休校中 オランダのオンライン授業の記事でも掲載しましたが、生徒と連絡が取れないとニュースで報じられているなどしており、オンライン授業での問題点も報じられています。以下はオランダ語のニュースで7000人の児童やその親と連絡が取れないという報道でした。

Door middel van huisbezoeken en rondes langs bekende hangple…

オランダでもデジタルデバイドの問題があり、教育格差などオンライン授業では埋められない教育の壁も生じている中、またコロナの終息が見えない中、最低限の生活を進めていく決断のように見えました。

学校再開の方法は分散登校

日本でも学校再開にあたり「分散登校」などの対策が取られていますが、オランダもそれに近い形です。政府から学校の人数の「半分」になるようにという指針が出ており、具体的な人数の分け方と登校方法は各学校により違う形となっています。

  • クラスを2グループに分ける
  • 月曜日・木曜日登校、火曜日・金曜日登校グループがある(水曜日は先生たちの会議の日)

などの登校の方法です。運用は学校に任されているので、必ずしもこの形ではありませんが、学校に来る生徒の数が半分になるような登校方法です。毎日登校が必要な生徒(親が必要不可欠な職種)の場合は休校中も登校可となっていましたが、学校再開でも毎日登校してくる生徒がいるようでした。

オランダの学校は日本の1クラスの生徒数に比べて生徒数が少なく、1クラス20人程度の学校が多いようです。(学校により異なります。)そのため、半分にするというと1クラスの人数が10人~15人程度の登校という事になります。

各グループ(学年)ごとに入り口を分けたり、校庭にクラスごとに集合して教室へ移動したり、移動のルートを事前に動画で送付してきたり、各学校ごとに異なる対策の運用が行われています。

日本の一部メディアで、オランダの学校ではアクリル板(プラスティックシールド)を使用しているというニュースをみかけましたが、執筆者の学校ではこのような対策はありませんでした。オランダの一部の学校で取られている対策だと思われます。

日本経済新聞 電子版

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登校の無い日は自宅学習

学校により異なりますが、週2回登校する場合は、残りの3日は自宅での学習となります。1週間のスケジュールが学校から出されて、登校日以外はテキストのどこを勉強する、ワークブックのどこを勉強する、または学習サイトを使った学びを進めるなど、各自課題を進める形などが取られています。

自主休校・学校に行かないという選択への措置

学校により自主休校に対しての対応も様々です。学校に来なくても大丈夫なようにオンラインでサポートすると言ってくれる学校、来ない場合も勉強のサポートはないと言い切る学校など、学校により異なるようです。

どんな分散登校の方法が提案されようと「学校に行かせない」という方針を取る家庭もあるでしょう。子供の持病や、同居人に高齢者が居るなどそれぞれの環境も異なります。学校再開されたからといって、手放しに喜んで学校に行く訳でもなければ、逆にやっと子供が学校に行ってくれると喜んでいる親も居るかもしれません。子供の体力や親の価値観が違うのはオランダでも同様です。再登校に関しては、他人の判断を批判せず、家庭内で学校に行く行かないを決定し、それでよいのでは思います。

オランダでも5月11日に学校再開後、5月14日のニュースでは55000人の子供が出席していない旨報じらられています。全員が出席した学校は10%だとか。欠席している先生も居るようです。

IamExpat

Primary schools have reopened in the Netherlands, but 55.000…

6月8日より完全に小学校再開へ

5月11日より、グループ分けするなどの分散登校で小学校を再開していたオランダでは、5月19日の首相会見で6月8日より小学校を完全再開するという方針が発表されています。

ヨーロッパ各国の学校再開時期

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